プロジェクトストーリー

PROJECT
STORY02

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#LEADER #PARTNER #INNOVATOR

入社以来のさまざまな経験が 今の自分を築いてくれた。

K.Sayama
首都圏営業部
首都圏スマートチャージ
営業一課
2012年入社
商学部卒

創る喜びと共にあれ。

「世のため人のため、自分たちが何かできることはないか」。
エプソン販売の根源にあるその信念を貫いた、社員たちの仕事を紹介します。
第二回は、首都圏営業部で活躍中の佐山さんです。

「自然体を貫ける会社だ」と実感

佐山の就職活動期・2011年は、3月に東日本大震災があり、日本社会全体に将来に対する不安感が溢れていた。そこで、ライフラインを支えるインフラ系企業、あるいはモノづくりで日本経済を支える製造業などを、会社選びの基軸に据えた。

「その中で、産業界や家庭に優れた製品群を提供しているエプソンの魅力を再認識しました。さらに企業研究を進める中で、優れたエプソン製品と市場を架け橋する仕事に興味を覚えて、エプソン販売に照準を絞っていきました」

また、さまざまな企業を訪問する中で、面接でも自分自身のモットーである「自然体」を一番貫くことができた会社がエプソン販売だった、と振り返る。

「変に気張ったり、装ったりすることなく『自分らしく成長していける』と実感したことで、入社を決意しました」

入社一年目の教訓が営業の基本姿勢に

入社時、「温暖な地域で、BtoBビジネスを担いたい」と配属希望を出した。しかし、研修後の配属先は、仙台支店・仙台営業2課。南東北を中心としたエリアの量販店営業部隊である。勤務地、営業内容ともに希望とは正反対の配属だった。
以来5年間、復興に向かう東北勤務で得たものは非常に大きかった。この配属は、彼自身の成長のための人事的配慮だったのである。

例えば、こんなエピソードがある。入社1年目の12月、担当先の量販店を訪問すると、競合他社のプリンターが沢山納品されていた。年末は年賀状需要で、ホームプリンターの売上げが最も拡大する時期だ。エプソン製品も同様に在庫を確保してもらわないと、せっかくの来店客が購入機会を逸してしまう。
そこで店長に、エプソン製品も在庫を拡大してくれるように頼んだ。すると店長から、競合会社は半年以上前から、売場づくりや販促ツールづくりなどに協力してくれた。今回の大量仕入れは、そんな地道な努力への評価の結果なのだ、と諭されたのである。

「日常的な努力の積み重ねが足りなかったことへの申し訳なさと恥ずかしさ……。消え入りたい気持ちで、営業所にとって返しました」

数日後、先輩が謝罪訪問に同行してくれた。先輩の取りなしのおかげで、店長の態度も軟化。「来店客に迷惑をかけたくなかった」という彼の思いも理解され、さらに仕入れを増やしてもらうこともできた。

「会社に帰ってから、先輩に叱らると覚悟していました。ところが『年末商戦のチャンスをつかもうとした熱意と努力は評価できる』と、逆に励まされたんです」

以来、お客さまのビジネスに貢献し、その先におられるユーザーの利益を大切にする姿勢が、佐山の営業を支える基本姿勢となった。

より厳しい環境で、自分を試したい

その後、福島県東部(浜通り)と中央部(中通り)を担当した。そもそも東北地方は、関西人の楽天的なオープンさや耳慣れない関西弁自体が、受け容れられ難い地域でもある。しかし入社5年を経て、厳しい市場環境下でも営業担当としてお客さまから信頼していただける自信もついてきた。
そこで佐山は「さらに、成長へのチャレンジがしたい」と、首都圏のBtoBビジネスを受け持つ首都圏営業部への異動を申し出たのである。

「折から、省エネ、高画質、高速印刷の三位一体を実現した新製品、ラインインクジェット複合機/プリンター 『WorkForce Enterprise LXシリーズ』の市場投入期でもありました。この画期的な新製品を武器に、最もビジネス環境が厳しい首都圏で、ビジネス営業最前線を担いたい、と考えました」

そんな熱い想いが理解され、異動が決定。営業所の上司や先輩達、量販店の人たちも「ガンバレ」と笑顔で送り出してくれた。

製品力と顧客本位の定額プランを武器にした市場戦略を展開

「LXシリーズは、高速・省エネ性・高画質に加えて、シンプルな構造によるメンテナンス性の高さも自慢。セールスポイント満載で、市場競争力の高い製品です。私たちは、さらなる武器として『スマートチャージ』を用意しました。これは、プリントやコピー枚数など使用状況に合わせて、お客さまご自身が価格メニューや機器を選ぶことができる定額プランです」

彼は、代理店との堅いスクラムの下、顧客の利便性を追求し、業務改善や効率化、コスト削減を実現する戦略的な提案で市場に打って出たのである。早速、印刷やコピーニーズの高い企業や病院などをピックアップして、精力的に提案活動を推進。その努力は、450床規模の大病院からの受注に結実した。さらに導入後のフォローにも力を注ぎ、活用状況や評価、改善要求などヒヤリングを重ねたのである。

「お客さまからのヒヤリング成果を次の提案に役立て、さらにエプソンにもお客さまの声をまとめた機能追加提案を提出しました。市場最前線を担う私たちの声が、モノづくりのブラッシュアップに反映される点も、エプソングループの強みの秘密だ、と確信しています」

古い「常識」への挑戦で、新たな市場を拓く

一方、学校もプリントニーズが高く、大きな市場可能性を秘めている、そこで『スマートチャージ』を学校向けにカスタマイズ。初期費用不要で、一定印刷枚数までの機器使用料やインク代、保守サービスをワンセットにした安価な『アカデミックプラン』を推進中だ。

「これは学校や教育委員会の消耗費予算内で、無理なく導入していただける定額プランです。多くの学校では、かつてのガリ版や孔版ファックス、輪転機文化の名残で、いまだに職員室の外に『印刷室』を設けています。それが先生方の負担を増やしていたのです」

そこで「職員室に高速ラインインクジェットプリンターを設置して、教務用のPCからそのままプリントアウトすれば、大きな時間と労力の削減を」という提案を、進めているものである。

「しかも、従来モノクロだったプリントをカラーにすれば、写真や図表などが多い理科や社会などの科目では、生徒達の理解度も飛躍的に加速。先生も生徒達も、よりハッピーになるはずなんです」

現在佐山は、東京23区と埼玉、山梨エリアを担当して、教育委員会や学校への『アカデミックプラン』の啓蒙活動に努めている。確かに、今まで「常識」だった印刷室の廃止を訴える提案は、相応にパワーを要する。しかし、中学・高校とラグビーを続けてきた佐山は、大学でもクラブチームに参加。日本一を目指して練習を重ねてきた。

「ラグビーで鍛えた『折れない心』と、クラブ主催のイベント推進で身に着けた折衝能力やプレゼン姿勢は、今でも自分の財産になっている、と自負しています」

そう語る佐山は、これからも、各業界の「古い常識」に潜む問題点を掘り起こし、その解決を図る新しいビジネスモデルで、生産性向上や働き方改革に貢献していきたい、と決意を新たにしている。